カリキュラムの特徴

本プロジェクトのカリキュラムは、4つの授業から成り立っています。
写真を撮ったり、観たりするプロセスを通じて、多様性、発見力、注意力、観察力、コミュニケーション力、探究心を育みます。
授業を通じて「見る」「感じる」「考える」「行動」「伝える」という、生きていくために必要な知恵(感性)を楽しみながら身につけていきます。

同時にカメラを通して、意識して自分が住むまちや学校をみる機会が生まれ、まちへの愛着や母校への誇りを育み、 「故郷を好きでい続ける、ふるさと心」「母校愛」の醸成を目指しています。

4つのカリキュラム

まずは、簡単な写真を撮る上での心得を学び、最初に一言、「先生を撮ってください」からスタート。その後撮られた写真を皆でみていく。
撮られた写真は正面から、横から、後ろから、斜めから、さまざまなポーズと、仕上がる写真はすべて違う。「先生を撮る」 たったその一言だけで、皆の受け取り方も違うことを理解し、さまざまな感性や解釈を知る。
普段の授業では、基本的に皆が同じ答えを出すことに対し、こと芸術やコミュニケーションには多様な視点があることを理解する。
同時に、伝えたつもりでも伝わっていないこともあるという、人に伝えることの難しさも学ぶ。


普段使っている教室や小学校の校区(通学路など)で撮影した写真で、「なんだこれは?」と思う写真をクイズ形式で出題。
いつも使っている、知っているはずの教室であっても、角度を変えたり、ある部分だけをアップで見ると全く別の物に見えてくる。
注意深く観察することで、今までと違った、ものの見え方がわかってくる。

なんだろう?という疑問から探究心が生まれる。知ろうとしないと見えないものがあるということに気づき、何事も知った気にならないという考え方を身につける。


自分の住んでいる地域や学校で、ひょっとしたら自分しか知らないかもしれないような場所、また、誰かに紹介したい場所やモノを探し、タブレットPCのカメラを使い、撮影してきてもらう。子どもたちが撮影した写真は、プロの写真家が講評を行う。
プロに自分の写真が評価されたという経験は自信や自己肯定感にもつながる。
友達の写真をみたり、発表を聞くことで、自分たちの住んでいるまちや学校の中に、知らなかった素晴らしい場所や、ものがあることを知る。
写真を撮る行為を通じて、自ら意識して「観る」機会を作ることで、それが新しい発見と共に、思い入れや愛着に繋がっていく。


カメラを使った、クラスメイト同士のフォトセッション。撮られる側が「撮られたい自分」をリクエストし、コミュニケーションをとりながら、どう撮影したらそう見えるか(感情の形)を考え、話し合いながら撮影をする。
自分の要望を素直に相手に伝え、それを受けとった側は相手の気持ちに寄り添い、要望に答えようと考える。このプロセスを通じて、よく友達を観察したり、コミュニケーションを取る機会が生まれ、相手に自分の思いを伝えあうことで気持ちが伝わる大切さを学ぶ。
自分の思い (考え ) を相手に伝える難しさを理解し、相手の気持ちになって考える心を育む。